WHEE SUNG'S STORY 03 ただ狂ってしまえ記事一覧

一集アルバムが成功して、すぐにニ集の準備にとりかかりながら、僕はさらに一生懸命生きようとやっきになった。自分自身を遊ばせておきたくなくて、時間をただ浪費するのがいやで。その頃の唯一の楽しみはヒョンソク兄(YG社長ヤン・ヒョンソク)の経営するクラブに一人で行って、音楽を聴いてテキーラを一杯飲むことだけだった。当時書いた日記を見ても、本当にやっきになって全力を尽くしていたのがわかる。いちいち項目を決め...

ダンスチームに入ってダンスを習い始めたときも、初めて歌をきちんと習い始めた時も、僕には”一生懸命”という感覚がなかった。ただ、狂っていた。自分でもそう思うし、他の人達もそう言っていた。キチガイ。とにかく、このこだわる性格のせいで、僕はダンスも歌も楽しむことが出来ない人間になってしまったのではないかと考えもした。けれど、それが僕の宿命だと決めつけたくはない。楽しむ代わりに、苦労して得ようと努力してき...

僕は基本的にネガティブで、心に闇を抱えてはいるけれど、それが”不法、犯罪”といった単語とすぐに結びついているわけではない。もともとお酒も飲まず、遊び歩くこともなく、一人で家にいるのが好きな僕のような人間は、むしろとても健全で、問題になることといえば退屈なことくらいだろう。そんな僕が、二度も警察に追われたことがある。それで、その原因がビッグママのイ・ヨンヒョンだ言ったら、ヨンヒョンはぬれぎぬだと怒る...

ほとんどの歌手にとって、オーディションに落ちたり、事務所に面接に行ってひどいことを言われたりして挫折した経験は、一度や二度ではないと思う。僕にもそういう経験があるけれど、それが僕を、さらに前進させる燃料になったのだから、今にして考えるとむしろありがたいことだ。所属事務所を決める前に、ある有名プロデューサーに会いに行ったことがある。知り合いの方と一緒に、僕のアルバムのプロデュースをお願いしに行った。...

「フィソンが本当に上手いことが一つある。まるで歌が上手いかのように聴かせるのが上手い。」高校の時、歌の先生が一度言っただけなのに、いまだにこの言葉が頭の中に強く残っている。歌が上手いかのように聴かせるのが……。最初はこの言葉がすごくショックで落ち込んだけれど、あとでじっくり考えてみれば、先生は歌を教える立場なので、呼吸、音程、テンポといった基礎的なものを補強するよう僕におっしゃってくれたように思う...

二集アルバムのコンサートの時、歌を終えて目を開くと、僕の目に映ったのは何人もの観客が涙をぬぐっている姿だった。僕の歌が彼らの心を動かしたという、はっきりした証拠。僕は戦慄した。なぜなら、これが本物だから。お金を払っても買えない本物の涙だったから。それ以来、たくさんのステージで同じような経験をした、僕はその瞬間のために、また歌を歌う。これこそ宇宙がくれた麻薬じゃないだろうか。僕はずっと前から本物にな...

カヤンドンのブタ一家の一員だった僕。中学校の時までものすごくかっこ悪い姿で過ごしていた。今よりも背が低かったのに、体重は88キロもあった。さらに珍しく、子供にもかかわらず何故か中年のようにお腹の肉だけがすごかった。顔だけ見るとそれほど太っていないようにも見えたのに、僕のお腹を見て驚く人が多かった。だけど僕は体型に全然関心がなかった。痩せて体型を整えるのも、自己愛がないとやる気にならないんじゃないだ...

『アンデナヨ』が音楽番組で初の一位になった時、本当に様々な感情が入り乱れた。僕が本当に一位になったなんて。生まれてから一度も一位なんかになったことのない、フィソンという人間が、韓国の名だたる歌手たちを退けて一位になるなんて。一生懸命生きていれば、こういうこともあるんだ。誰一人、真剣に僕の夢を聞く人は居なかった、誰一人僕に大きな期待はしていなかった、持っているものより、ないもののほうがずっと多い子供...

『完璧主義』という言葉、そんなふうに呼ばれている人はおそらくたくさんいて、あなたの周りにも一人くらいはいると思う。ありふれているけれど、肝心の本人やその周りの人は全員、疲れきってしまう言葉。僕がその中の一人で、さらにそれより度を越して強迫性障害にまでなっていたから、僕の完璧主義が、僕の過去の人生をすっかり支配していたといっても過言じゃない。ダンスを踊ったり、歌を歌ったりするとき、少しのミスも我慢で...